ベトナム語の音声翻訳を現場で使う|騒音の中でも伝わる録り方・話し方
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朝礼まであと三分。作業を割り振りたいのに、ベトナム人スタッフに口頭で伝えても伝わりきらず、かといって一文字ずつスマホに打ち込んでいる時間もない——この場面で効くのが、ベトナム語の音声翻訳です。声で送れば、打つ手間も、打ち間違いもなくなります。ただし、現場は静かな場所ではありません。機械の音、屋外の風、複数人の話し声のなかで音声翻訳を使うには、少しコツが要ります。ここでは、そのコツを録り方と話し方の両面から整理します。
現場では「打つ」より「話す」ほうが速い理由
ベトナム語はラテン文字を使いますが、文字の上下につく記号で声調と母音を表します。この記号が一つ落ちるだけで、別の語に変わってしまいます。手袋をしたまま、あるいは急いで打つと、この記号が抜けて読み違いが起きます。日本語話者にとっては、そもそもベトナム語を正しく打つこと自体が難しい作業です。
声で送れば、この問題は最初から起きません。話した内容がそのまま翻訳の入力になるので、記号の打ち間違いという入口のミスがなくなります。指示を出す側にとっても、受ける側にとっても、手を止めずに送れることは現場では大きな差になります。
ベトナム語の音声翻訳、二つのやり方
現場でベトナム語を音声で訳す方法は、大きく二つに分かれます。
一つは、汎用の翻訳アプリのマイク機能です。話しかけると訳してくれるもので、一対一で向かい合って話すときには使えます。無料で使えるものも多くあります。ただし、これは自分が操作して答えを得る道具なので、その場に居合わせた相手との一往復には向いても、グループでのやり取りや、離れた場所とのやり取りには向きません。
もう一つが、LINE のグループのなかで翻訳ボットを動かし、ボイスメッセージを訳させる方法です。グループに送られたボイスメッセージを、ボットがいったん文字に書き起こし、その訳をテキストで投稿します。日本語で話せば相手にはベトナム語で、ベトナム語で話せばこちらには日本語で届きます。「ベトナム語 音声翻訳 無料」で探している場合、この方法も無料のプランから始められます。
二つの違いは、相手が自分で翻訳操作をする必要があるかどうかです。汎用アプリはあなたを助けますが、あなたのベトナム人スタッフが日本語を読むには、スタッフ自身がアプリを開いて訳す必要があります。グループのなかで訳す方法なら、双方がそれぞれの母語のまま同じ会話を読めます。片方が操作をやめると止まる、ということが起きません。

騒音の中で書き起こしの精度を上げる録り方
音声翻訳は、話した言葉をいったん文字に書き起こす仕組みです。この書き起こしの精度は、周囲の音に左右されます。機械が回っている真横や、風の強い屋外では、書き起こしがぶれて訳もずれます。次の録り方で、精度はかなり安定します。
- 音源から少し離れて録る。 機械や車の真横ではなく、数歩下がってから録るだけで、書き起こしの精度が変わります。可能なら壁や資材を背にして、音の回り込みを減らします。
- 一人ずつ話す。 複数人が同時に話すと、書き起こしが混ざります。ボイスメッセージは一人が話し終えてから次の人が録る、という順番を決めておくと崩れません。
- 一つの録音に一つの用件。 長い録音に複数の指示を詰め込むより、用件ごとに区切って送るほうが、書き起こしも訳も安定し、後から読み返すときもわかりやすくなります。
- 口元とマイクの距離を一定に。 ヘルメットや防塵マスクをつけたままでも、スマホを口元に近づけて話せば拾いやすくなります。
強い方言なまりも、書き起こしが取り違えることがあります。うまく訳されなかったときは、言い方を変えてもう一度録れば済みます。声のやり取りは、その場で録り直せるのが利点です。
訳がぶれない話し方のコツ
録り方と同じくらい、話し方も効きます。翻訳を通すことを前提に話すと、訳の精度が上がります。
- 短く、一文ずつ話す。 「〜して、それから〜で、あと〜」とつなげず、一つの用件を一文で言い切ります。文が短いほど、訳はぶれません。
- 主語と目的語を省かない。 日本語は主語を省きがちですが、「誰が」「何を」を口に出すと、訳が正確になります。「運んでおいて」より「あなたが、この資材を、2階へ運んでおいてください」のほうが確実です。
- 数字と単位ははっきり言う。 「3階」「9時まで」「2枚」のように、数と単位を区切って言うと、聞き取りと訳の両方が安定します。
- 略語や現場の隠語は避ける。 その現場だけで通じる言い回しは訳しにくく、相手にも伝わりません。一般的な言葉に置き換えて話します。
これは相手にベトナム語で話してもらうときも同じです。ゆっくり、短く話してもらうよう最初に一言頼んでおくと、双方向のやり取りが安定します。

音声翻訳でできること・できないこと
期待どおりに使うために、仕組みの範囲を先に知っておくと、現場で戸惑いません。
できること。 LINE のボイスメッセージを送ると、書き起こしと訳がテキストで返ります。話し終えてから訳が届くまでは、30秒ほどの録音でおおむね数秒です。会話のテンポとしては自然に続けられます。送った元のボイスメッセージはトークにそのまま残るので、後から聞き直せます。原文と訳文が同じスレッドに時系列で並ぶため、「あのとき何と伝えたか」を後から確認できます。
できないこと。 ボットが返すのはテキストだけです。訳を音声にして返す機能はありません。相手に声で伝えたい場合は、送られてきた元のボイスメッセージをそのまま再生してもらう形になります。また、先に述べたとおり、騒音の大きい場所や強いなまりでは書き起こしの精度が落ちます。ここで高い精度を過信すると外れます。うまくいかないときは録り直す、という前提で使うのが現実的です。
扱えるのは LINE のボイスメッセージです。別のアプリで録った音声ファイルを送って訳す、という使い方には対応していません。
LINE のグループで音声翻訳を始める
やり取りが続く、双方が読む必要がある、声で伝えたい、記録を残したい——現場のこの四つに当てはまるなら、グループのなかで訳す方法が向いています。これも無料で始められます。
翻訳ボットを友だちに追加し、対象のグループに招待したうえで、グループのなかで言語を指定します。日本語版の書き方は、言語名を空白で並べる形です。
@Echonora 日本語 ベトナム語
一度指定すれば、以降は発言のたびにコマンドを送る必要はありません。あとは、いつもどおり声でも文字でも送るだけです。三つ以上の言語が混じる現場なら、同じ形で言語名を並べて増やせます。対応している言語名の書き方は対応言語リストで確認できます。
無料のプランがあり、期限はなく、クレジットカードの登録も必要ありません。1日に訳せる件数に上限があるだけです。導入の全体像や、翻訳が動かないときの確認順はLINE 翻訳botの仕組みと導入手順に、ベトナム語翻訳全体の進め方はベトナム語翻訳ガイドにまとめてあります。
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